びろうじま
- 故郷の開聞に戻った大宮姫を追って、天智天皇が崩御したと偽ってこの地に下向した(生存説)
- 2人の間に乙姫という姫宮が生まれたが、我が子ではないとの疑念から姫宮を冷遇した
- 悲嘆した姫宮は入水し、悲しんだ村人によって枇榔島に祀られた(子女受難)
- 乙姫が頑健すぎるため、母の大宮姫は嘆いて姫を舟で流したところ、一夜で島が出来て助かった(一夜作り伝説)
- 姫はこの島で独り住み、やがて権現島の神に恋したため、神々が2つの島の間に一夜で橋を架ければ許すと言われた
- 天探女が鶏の鳴き真似をしたので橋造りは中断され、現在でも2つの島の間に岩礁が残っている(地形の由来)
- 天智天皇と大宮姫の間に生まれた子が蛭子(不具者)であったため、安楽の土地の者が海に流した
- 安楽の人が枇榔島に渡ろうとすると暴風雨になり、特に女性は禁忌であった
- 樽野の長者の娘は乱暴者だったため、枇榔の葉にくるんで海に流したところ、一夜で枇榔島を造った
『日本の伝説11 鹿児島の伝説』(角川書店)p.23
鹿児島県志布志市 志布志町安楽
