さんきょのいけ
- この池に棲む雄龍が、近くの寺に参拝に来たおせんという娘を見初め、人間に化けて近づいた
- 2人は相思相愛となり、ある時男がその正体を告げたが、おせんは最早離れられず共に池に沈んだ
- この池の大蛇に雨乞いを祈願すると、雨を降らせる代わりにおせんという娘を嫁にくれと言ってきた(人身御供)
- おせんは覚悟を決めて、大蛇の化身の男と共に去り、池の主となった(異類婚姻譚)
- その後おせんの化身した大蛇が寺に現れ、夫が生まれた子を川に捨てたことを怨み、成仏して昇天した(人外の悟り)
- 残された雄蛇は悲しみ狂い、池から川を下って、大ザレの滝から落ちて死んでしまった
『日本の伝説9 佐渡の伝説』(角川書店)p.99
新潟県佐渡市 真更川