人柱

出雲

松江城(島根県松江市)

まつえじょう城を建てる折に人柱を選ぶために盆踊りを開き、器量良く踊りの上手い娘を捕らえて櫓の下に埋めた城下で盆踊りを催すと城が鳴動したため(音の怪)、厳禁となった(禁忌)松平直政(大名)が入城した際、天守閣の最上階で美女(怪人)と遭遇し、「...
出雲

松江大橋 源助柱(島根県松江市)

まつえおおはし げんすけばしら慶長年間、大橋川に橋を架ける時に杭が流されるため、人柱を立てることにした仮橋を渡る者で、袴に横つぎを当てた最初の者であった足軽の源助を捕らえて人柱とした月のない夜の丑三つ時に、杭のそばから赤い火(怪火)が飛んだ...
北薩

長崎堤防(鹿児島県薩摩川内市)

ながさきていぼうたびたび起こる川内川(河川)の氾濫を治めるため、藩は小野仙右衛門(藩士)を奉行として堤防を造らせた失敗を繰り返したため、堤防を築く位置を示す代わりに横はぎの着物を着た者を人柱を立てることを約束した長縄を流して場所を決めた後、...
峡南

鳥塚(山梨県市川三郷町)

とりづか芦川(河川)に堤防を設けて流れを変えたが、たびたび水害に遭っていた人柱に代わって、生きたままのつがいの鶏を埋めて祠を建てたところ、水害が起こらなくなった『日本の伝説10 甲州の伝説』(角川書店)p.108山梨県市川三郷町 市川大門
北摂

雉子畷碑(大阪府吹田市)

きじなわてひ長柄橋の人柱となった巌氏(長柄の人柱碑)の娘は、河内禁野の長者の嫁となったが、ひと言も言葉を発しないそのため離縁となったが、送られる途中で雉が撃たれるのを見て、和歌を一首詠んだ「ものいわじ 父は長柄の 橋柱 雉も鳴かずば 射られ...
北摂

松王児童の墓(大阪府能勢町)

まつおうこでいのはか平清盛が兵庫港の築島造成をおこなうが失敗を繰り返したため、30人の人柱を立てようとした太井民部が人柱に選ばれると、嫡子・松王丸は父を含めた30名の代わりに人柱となり、工事を成功させた4基ある五輪塔の1つがこの松王丸の墓と...
河内

堤根神社 茨田堤(大阪府門真市)

つつみねじんじゃ まんだのつつみ仁徳天皇時代に造営された堤防の名残が、約30mほど続く堤完成のため人柱に選ばれたうち、茨田連衫子は瓢箪が沈めば人柱になると誓い、人柱を免れた堤根神社が衫子ゆかりの地とされ、“浮かびひょうたん”の伝承が残る『日...
大阪

強頸絶間跡(大阪府大阪市旭区)

こわくびたえまあと淀川治水のために茨田の堤(堤防)を造るが、2箇所の決壊点(絶間)があるため、2人の人柱を立てたうち一人の武蔵強頸は嘆き悲しみながらも、命ぜられるまま人柱となった『日本の伝説8 大阪の伝説』(角川書店)p.18大阪府大阪市旭...
山城

講田寺 笑地蔵(京都府八幡市)

こうでんじ わらいじぞう雉子畷碑の故事(人柱)で離縁を免れた長者の娘は夫の死後不言寺を建て、長柄橋の橋柱(用材)で地蔵を造った不言寺が廃寺となり、地蔵だけが講田寺に安置された『日本の伝説8 大阪の伝説』(角川書店)p.14京都府八幡市 橋本...
大阪

大願寺(大阪府大阪市淀川区)

だいがんじ長柄橋の架設の際に人柱となった巌氏の供養のために建立された長柄橋の橋柱で造られた地蔵や、橋柱の残木(用材)が寺宝として残されている『日本の伝説8 大阪の伝説』(角川書店)p.13大阪府大阪市淀川区 東三国