墓所

室戸安芸

由里の墓(高知県北川村)

ゆりのはか野川街道・岩佐番所の娘の木下由里は、佐喜浜の庄屋に嫁ぎ男児を生んだが、病のため実家に戻された実家で病死した由里は夜な夜な街道を下って佐喜浜まで行き、乳飲み子を育てた(親子の情愛)幽霊の由里は、庄屋宅に貼られた御札のため入れず、通り...
奈良宇陀

十兵衛杉(奈良県奈良市)

じゅうべえすぎ西国大名の動向を探るため柳生十兵衛(剣豪)が出立する時、先祖の墓所に植えた杉の木が生長したもの昭和48年(1973年)に2度にわたる落雷を受け、現在は立ち枯れた状態で立つ『日本の伝説13 奈良の伝説』(角川書店)p.69奈良県...
磯城高市

石舞台古墳(奈良県明日香村)

いしぶたいこふん盛土が失われて石室が露出した状態の古墳蘇我馬子の墓所とされる狐が女に化けて、この巨石の上で踊ったことから“石舞台”の名が付いた(地名の由来)『日本の伝説13 奈良の伝説』(角川書店)p.59奈良県明日香村 祝戸
磯城高市

雷丘(奈良県明日香村)

いかづちのおか雄略天皇の近侍・小子部栖軽(廷臣)は、天皇と后のいる寝所に誤って入ったため、雷を捕らえる命を受けた栖軽は丘に落ちてきた雷神(天人)を捕らえて天皇に差し出し、天皇は雷神を解放した栖軽の死後、雷を捕らえたとの墓標が丘に立ち、怒った...
熊谷深谷

陽雲寺 畑児塚(埼玉県上里町)

よううんじ はたこづか?新田四天王・畑時能(南北朝の武将)は越前で討死したが、従者の児玉光延が首級を持ち帰った光信が亡くなると時能の墓に一緒に葬られ、墓所は両者の名を採って畑児塚と呼ばれた『日本の伝説18 埼玉の伝説』(角川書店)p.109...
さいたま川口

普門院 小栗上野介首塚(埼玉県さいたま市大宮区)

ふもんいん おぐりこうずけのすけくびづか烏川河原で処刑された小栗上野介(幕臣)の首を、小姓の銀之介が故郷の大宮に持ち帰り埋葬した上野介は逆賊とされたため、首塚(墓所)には無銘の石が置かれている『日本の伝説18 埼玉の伝説』(角川書店)p.2...
中毛

静御前の墓(群馬県前橋市)

しずかごぜんのはか奥州へ逃れた源義経の後を追ってきた静御前は当地で病死して葬られた(墓所)残された従者はこの地に土着し、“静・閑・志塚”姓の家が末裔とされる(姓名の由来)『日本の伝説27 上州の伝説』(角川書店)p.42群馬県前橋市 岩神町
石見

大喜庵(島根県益田市)

たいきあん戦のない場所として移り住んだ雪舟が亡くなった地で、墓所がある雪舟が大山の井戸の水を持ち帰り、水神に供えて設けた硯井戸がある『日本の伝説48 出雲・石見の伝説』(角川書店)p.106島根県益田市 乙吉町
石見

浄光寺(島根県江津市)

じょうこうじ仏の教えに従い、善行を重ねた妙好人・善太郎(高徳の人)を顕彰する(墓所)盗みの疑いを掛けられても、その相手に草餅を持たせてやり、犯人を改心させたという逸話があり、有福温泉の銘菓(菓子)に名が残る『日本の伝説48 出雲・石見の伝説...
出雲

出雲阿国の墓(島根県出雲市)

いずものおくにのはか名古屋山三と恋仲になって京都へ駆け落ち、京都四条河原で歌舞伎踊りを始め、それを流行らせた(芸能者)名古屋山三の死後はこの地に戻り、尼となって連歌(和歌)をよくした暮らしていた連歌寺に墓所があったが、廃寺のため現在地に移動...