夫婦の情愛

北毛

吾妻神社(群馬県中之条町)

あがつまじんじゃ“和利宮(わりのみや)”の名でも知られる伊勢国安濃津の阿野長者は、伊勢神宮の子守神社に祈願して一人娘の子持御前を得た子持御前は加若次郎和利の妻となったが、伊勢国司の横恋慕で和利は下野国へ流罪となる子持御前は神の助力を得て夫を...
出雲

岩野薬師 妻薬師(島根県出雲市)

いわのやくし つまやくし岩野某の娘が、両親の死後に菩提を弔うために薬師如来(仏像)を祀っていたある夜仏のお告げによって訪ねてきたという男と契りを結び、夫婦共に薬師如来を信仰し続けた(創建伝説:夫婦の情愛)出雲十大薬師霊場第四番札所で(札所巡...
出雲

美人塚(島根県松江市)

びじんづか美人の妻の絵(絵画)が風に飛ばされ、京の都の帝(将軍)の目にとまり、むりやり妻が召し出された(悲恋伝説)端午の節句にだけ菖蒲売りが御所に出入り出来ると聞いて、夫は京へ上った菖蒲売りの声を聞いて夫と悟り、2人は再会することが出来たそ...
峡北峡中

千代の吹上(山梨県甲府市)

ちよのふきあげ金峰山の山腹にある200mほどの断崖女人禁制の山に上ろうとした夫婦があったが、妻だけが途中の断崖で滑落した夫は山頂の社で7日間妻の赦免を祈願したところ、吹き上げられた風と共に妻が傷一つなく戻ってきた(夫婦の情愛)『日本の伝説1...
大阪

法明寺 雁塚(大阪府大阪市東成区)

ほうみょうじ かりつか弓の名手であった清原刑部丞正次という者(名士)が、ある冬に1羽の雁を射落としたが、なぜかその首がなかった翌年また1羽の雌の雁を射たが、その羽の下から干からびた雁の首が出てきたこの話を聞いた法明上人(名僧)が雁の夫婦の情...
奥能登

霊高寺(石川県輪島市)

れいこうじ?木樵(杣人)の長太は雄の大狢と格闘して仕留めたが、雌狢が仇を取ろうと若い娘に化けて近づいた長太は観音の加護で難を逃れ、雌狢は霊高寺で亡夫の供養を請うて去った(夫婦の情愛)『日本の伝説12 加賀・能登の伝説』(角川書店)p.138...
西三河

大浜熊野大神社 菊女の碑(愛知県碧南市)

おおはまくまのおおじんじゃ きくじょのひ 享保3年(1718年)幕府の捕吏に村人多数が暴行を加えた責を負って(騒動)、加藤友右衛門(名士)は伊豆大島へ流罪となった妻の菊女(貞女)は熊野大神社でお百度を繰り返し、写経の一部と自筆の手紙を添えて...
東葛飾

正覚院鴨鴦寺(千葉県八千代市)

しょうかくいんおうえんじある男が阿蘇沼にいたおしどりの雄を射殺したその夜、夢の中におしどりの雌が人の姿となって現れ、夫婦の情愛を和歌に詠んで消えた男は出家して真円と名乗り、供養のために正覚院を建てた(創建伝説)『日本の伝説6 房総の伝説』(...
南信

真菰ヶ池跡(長野県伊那市)

まこもがいけあと真菰ヶ池の近くに住んでいた武田の落ち武者が、池で雄のおしどりを射たが、引き寄せると首がなかった1年後、真菰ヶ池で雌のおしどりを射たが、その羽の下にはつがいの雄の首があった夫婦の情愛を知った武士は出家して、池のほとりに寺を建て...
国頭

夫振岩(沖縄県名護市)

うとぅふぃじー仲の悪い若夫婦に困り果てた両家の両親が、2人を沖の岩礁に連れていき置き去りにした夜になって海が荒れ、夫婦はお互いの優しさに気づき、一夜でおしどり夫婦となった夫に対して不満を持つ妻への戒めとした(夫婦の情愛:教訓譚)『日本の伝説...