岩礁

石見

伊勢島(島根県益田市)

いせしまお伊勢という娘が高島へ嫁に行ったが、島の生活に飽きたため、一度故郷へ帰りたいと考え出した島から陸まで3里(12km)あり、泳いで帰れるか1周1里の島を3周泳いで確かめることにした3周泳いでなお余力があるので、そのまま陸へ向かって泳ぎ...
大隅

枇榔島(鹿児島県志布志市)

びろうじま故郷の開聞に戻った大宮姫を追って、天智天皇が崩御したと偽ってこの地に下向した(生存説)2人の間に乙姫という姫宮が生まれたが、我が子ではないとの疑念から姫宮を冷遇した悲嘆した姫宮は入水し、悲しんだ村人によって枇榔島に祀られた(子女受...
佐渡

千畳敷(新潟県佐渡市)

せんじょうじき鬼と龍が陸と海の境界をめぐって争い、話し合いをしようと波打ち際に広場所を設けた話がまとまり宴会となり、龍に気に入られたお酌の女が所望した岩礁の一部が沈まず残った(地形の由来)『日本の伝説9 佐渡の伝説』(角川書店)p.67新潟...
佐渡

龍王岩(新潟県佐渡市)

りゅうおういわ順徳上皇が小舟でこの岩(岩礁)まで来て上がろうとして、持っていた刀(刀剣)を海に落とした上皇は和歌を詠んで嘆くと、海底から龍王(龍神)が刀を咥えて出てきて捧げた『日本の伝説9 佐渡の伝説』(角川書店)p.11新潟県佐渡市 両津...
奥能登

嫁礁(石川県珠洲市)

よめぐり海岸より沖合20kmのところにある岩礁ある漁夫が妻にも内緒でこの岩礁で夜釣りをしていたところ、妻が浮気と勘違いして隠れて船に乗った(嫉妬猜疑)妻は夜釣りの最中に突然姿を現したので、漁夫は化け物と思って刺し殺して海に投げ棄てた後に自分...
安芸

六字岩(広島県坂町)

ろくじいわ春と秋の大潮の2回だけ姿を見せる岩礁大阪の石山本願寺へ毛利方が米を輸送した(戦国の戦い)帰りに嵐に遭い、いただいた名号を海に投げて鎮めたこの地に来て岩礁に舵(船装備)が引っ掛かったので確かめると、舵に名号が掛かっていたのでこの名が...
広島廿日市

白神社(広島県広島市中区)

しらかみしゃかつてこの地は海であり、岩礁が船の往来の妨げとなっていたため、白い紙を立てて便を図った(名称の由来)砂が堆積して陸になり、毛利氏が広島城を建てた時に、岩礁の上に社を建てた『日本の伝説21 広島の伝説』(角川書店)p.37広島県広...
東三河

仏島(愛知県蒲郡市)

ほとけじま満潮時には波間に隠れてしまう、周囲を岩礁で囲まれた無人島石塔を運んでいた船が島の近くで突然沈み、船乗りの兄弟が島に向かって泳ぎだした島を見ると、何体かの白衣の亡者(幽霊)が手招きしており、怖くなった兄弟はからがら浜へ逃げ泳いだ後日...
外房

太東岬(千葉県いすみ市)

たいとうみさき沖合まで続く岩礁がある、航行の難所として知られる“太東の檀那”と呼ばれる怪魚が棲むとされる(波間に見える岩礁を怪物と見立てたとの説もある)この海域を通る船は帆を下ろして太東の檀那に敬意を表さないと沈められると信じられた(禁忌)...
豊前国東

浮洲(大分県姫島村)

うきす姫島七不思議の1つ岩礁に高倍様を祀る祠と鳥居があるが、高潮でも決して海水につからないこの浮洲が沈むと姫島も沈むとされる(終末の俗信)『日本の伝説49 大分の伝説』(角川書店)p.97大分県姫島村