幽霊

西毛

佐野橋(群馬県高崎市)

さのばし朝日長者の娘・お並と夕日長者の息子・小治郎が恋仲となって、佐野の舟橋で逢瀬を重ねた両長者は仲が悪いため、2人が逢うことを禁じたが、お並が夜の舟橋へ行って誤って川に落ちて死んだ(悲恋伝説)その光景を見た小治郎も川に飛び込んで死に、その...
中毛

雙林寺 忠度桜(群馬県渋川市)

そうりんじ ただのりざくら雙林寺七不思議の1つ開山の月江禅師の夢枕に平忠度(平氏)の幽霊が現れ、和歌の続きを詠んで欲しいと頼んだそれに満足した忠度が枝の鞭を境内に挿し、それが桜の木に成長した『日本の伝説27 上州の伝説』(角川書店)p.91...
北毛

添うが森/添わずが森(群馬県高山村)

そうがもり/そわずがもり平将門討伐のため従軍した小野俊明(廷臣)は、当地で“あわび姫”を見初めたため、出陣出来ずに終わった俊明は恥じて出家して熱退と名乗り、天慶7年(944年)一子を連れて面会を求めたあわび姫を拒絶した(悲恋伝説)悲嘆したあ...
出雲

清光院(島根県松江市)

せいこういん松風という芸者(芸者幇間)は、ある若侍に懸想されたが(横恋慕)、相手にせず避けていたある夜偶然出くわしたため逃げたが、清光院の石段で斬られ、位牌堂の入り口で事切れたその後、位牌堂入り口の階段から血が滲み出て、いくら拭いても現れた...
出雲

大雄寺(島根県松江市)

だいおうじ中原町の飴屋に白無垢の女性(幽霊)が訪れ、毎夜一厘分の飴湯を買って帰った不審に思った店の者が後を追うと、大雄寺の墓の前で姿を消し、墓から赤ん坊の泣き声が聞こえた墓には女性の死体に沿うように赤子がおり、そばに水飴(食品食材)の入った...
出雲

普門院(島根県松江市)

ふもんいん謡曲「杜若」を門前の橋で歌うと、女の幽霊が現れ怪異が起こる(禁忌)ある武家が謡をして帰宅したところ、家の門前に女が立っており、文箱(箱類)を渡すとかき消えた不審に思い開けると中に赤子の生首があり、客間に首のない我が子の死体が置かれ...
北薩

竹の瀬戸(鹿児島県伊佐市)

たけのせと永禄12年(1569年)島津氏と菱刈氏が戦い(戦国の戦い)、偽の橋を渡った菱刈軍の兵が多数溺死した戦のあった5月6日になると、白馬に乗った若武者の幽霊が淵に飛び込み、これを見た者は死ぬ『日本の伝説11 鹿児島の伝説』(角川書店)p...
峡北峡中

大泉寺(山梨県甲府市)

だいせんじ武田信虎(戦国大名)は嫡男誕生の直前に、曾我五郎(曾我兄弟)の生まれ変わりであると夢告された生まれてきた若君(後の武田信玄)は右手を固く握りしめて開けようとしなかった天桂和尚(名僧)は富士の裾野で曾我十郎の幽霊と会い、弟の転生聞き...
峡東

遠妙寺 漁翁堂(山梨県笛吹市)

おんみょうじ りょうおうどう殺生禁断の笛吹川で鵜飼をしていた勘作という漁夫が捕らえられ、簀巻きにされて処刑された(禁を犯す)勘作の幽霊が度々現れたが、旅の僧(日蓮)が河原の石に法華経を一字ずつ書いて供養して草庵を建てた(創建伝説)この物語を...
加賀

琵琶ヶ池(石川県加賀市)

びわがいけある娘がこの池で死んで水神となったその後乙女の姿で松の樹上に現れて化粧をするといわれた(幽霊)『日本の伝説12 加賀・能登の伝説』(角川書店)p.77石川県加賀市 富塚町