強欲の報い

北毛

琴橋(群馬県長野原町)

ことばし吾妻川に架かる橋の下の水底には龍宮があるとされ、証文を入れて必要分の膳椀を借りることが出来た(椀貸伝説)欲深な者が借りっぱなしにしていたところ、膳椀ごと家が全焼して借りた者も狂死した(強欲の報い)『日本の伝説27 上州の伝説』(角川...
峡東

通宝寺(山梨県山梨市)

つうほうじ1羽の白雀が毎日裏山(銭かめ石)から銭(貨幣)を1文ずつ運んでくるのが評判となって寺は栄えたある時住職が一度にたくさん運べないかと尋ねたところ、それ以来銭を運ばなくなり寺は衰退した(強欲の報い)『日本の伝説10 甲州の伝説』(角川...
安芸

音戸の瀬戸/清盛塚(広島県呉市)

おんどのせと/きよもりづか平清盛が開削したとされる海峡人柱の代わりに一字一石の経石を海中に埋め、その上に石塔を建てて塚とした(清盛塚)日没近くになっても開削工事は終わらないため、清盛が扇で太陽を呼び戻した(日招き伝説)この行為が、清盛が熱病...
下越

おりのの碑(新潟県関川村)

おりののひ炭焼きの忠蔵は大蛇を退治し、切り分けて味噌漬けにしておいた妻のおりのはその味噌漬けを全て食べてしまい、大蛇と化してしまった(強欲の報い:変身譚)おりの大蛇は、その後大里峠の大蛇となって災いをなした『日本の伝説41 越後の伝説』(角...
中越

田代の七ツ釜(新潟県十日町市)

たしろのななつがま庄屋が滝に棲む大蛇から、一度だけ投網で滝壺の魚を獲っても良いと言われた庄屋は言いつけを忘れて二度投網を入れたため、大蛇は怒って庄屋を弁天堂まで追い詰めた(強欲の報い)大蛇は庄屋の撃った鉄砲(鉄砲火薬)のために死に、庄屋も毒...
豊前国東

太郎岩(大分県豊後高田市)

たろういわ長崎鼻の先端にある巨石この海域に大蛸が棲んでいたが、太郎という者が母の病気を治すためにその足を1本切り取った味を占めた太郎は7日間蛸の足を切り取り続け、母親の病状も良くなった8日目、最後の1本も切ろうとした太郎を蛸が襲い、太郎は死...
日田竹田

ガニ湯(大分県竹田市)

がにゆ長湯温泉の河川沿いにある混浴露天風呂湯浴みする娘に一目惚れした、川の主の蟹は人間になりたいと願ったそれを聞いた寺の僧侶が、寺の鐘の音を100回聞けば、功徳で人間になれると諭した鐘を撞く僧侶も、湯浴みする娘を見て一目惚れ、蟹に代わって我...
高松坂出

油山(香川県高松市)

あぶらやまかつて山から油が取れ(鉱山)、村人は1日分の油だけを取って暮らしていたある者が数日分取り出すと、他の者も一度に大量の油を取るようになり、やがて油は一滴も出なくなった(強欲の報い)『日本の伝説5 讃岐の伝説』(角川書店)p.38香川...