怪の棲む石

西毛

大泉寺 チャンコロリン石(群馬県安中市)

だいせんじ ちゃんころりんいし夜な夜な町に出て、お囃子のようなチャンコロリンと音を立てて動き回った石(音の怪:怪の棲む石:動く石)刀や鉄砲にも動じなかったが、住職が釘を打ち据えたところ動かなくなった(化け物封印)『日本の伝説27 上州の伝説...
備北芸北

▲米噛岩(広島県三次市)

こめかみいわ重宗山の8合目にある納めていた米千俵(食品食材)が一夜でなくなったため、この巨石が食べてしまったとされた(怪の棲む石)南無妙法蓮華経の文字が刻まれている(字彫りの石)『日本の伝説21 広島の伝説』(角川書店)p.105広島県三次...
広島廿日市

わくくり岩(広島県広島市安佐北区)

わくくりいわ峠に住む老女が旅の僧に水を施したところ、お礼に管(杼)から無尽に糸が出るまじないをした正月の着物を頼まれた老女は、その機織作業中に管の穴の中を見てしまい、糸が出なくなった(見るなの禁止)元日(正月)の朝、老女は管を手にしたまま、...
豊前国東

兄弟割石(大分県豊後高田市)

きょうだいわりいし離れた場所にある2つの巨大な割石(切断した石)一方が割れ目で雉を食らうと、もう一方は人を食うと言われる(怪の棲む石)割れ目から中に入ると、中山仙境の地下(異界)へ行けるが、二度と戻れないとされる『日本の伝説49 大分の伝説...
最上

お化け石(山形県真室川町)

おばけいし別名「十字石」かつて銀山から逃げる途中で斬られたキリシタンの女がいたその後、村の祭りで剣舞を舞っていた若者が突然発狂したが(憑依)、その時見知らぬ女が見物人の中にいた庄屋が後を追って斬りつけると女は消え(幽霊)、若者は石の前で正気...
東信

鍵引石(長野県立科町)

かぎひきいし河童がこの石の上で人を待ち、指を絡ませて引き合う“鍵引”で人間を沼に引きずり込んでいた(怪の棲む石)諏訪頼遠という怪力の武人が、鍵引勝負に勝ったため、河童はこの地を退散した(“夜の池”を作り移り住む)「帰ってくるまで穂を出すな」...