怪火

磯城高市

龍王山城跡(奈良県天理市)

りゅうおうざんじょう松永久秀に滅ぼされた十市遠忠(戦国武将)の怨念が残り、ホイホイ火(ジャンジャン火)と呼ばれる怪火となった夏の雨の夜に城址で「ホイホイ」と声を上げると火が飛んできて、見た者は発病し数日高熱で伏せるとされる怪火が出現するのは...
奈良宇陀

古市狐塚古墳(奈良県奈良市)

ふるいちきつねづかこふん田の開墾のためにこの古墳を潰そうとした者が、ある夜便所へ行くと、古墳の方角に怪火を発見した怪しんでそちらへ行ったが、それきり行方知れずとなったため、手を付ける者がなくなった(祟り)『日本の伝説13 奈良の伝説』(角川...
奈良宇陀

栴檀の古木(奈良県奈良市法華寺町)

せんだんのこぼく法華寺町の四つ辻にある栴檀の木(木本)と、南の高橋堤の両方からジャンジャン火と呼ばれる怪火が現れて合戦をした火の中に中年男の顔が見えるが、怨みを残して死んだ奈良朝の公卿(公家)の怨霊であるとされた『日本の伝説13 奈良の伝説...
行田春日部

本町地蔵(埼玉県羽生市)

ほんまちじぞう別名・下町地蔵男地蔵とされ、上町にある女地蔵に恋して、毎夜丑三つ時になると女地蔵のところへ通った(遊ぶ神仏)その時男地蔵は、火の玉(怪火)に変化して猛然と地面を転がっていったため、人が見物することは出来なかった『日本の伝説18...
北毛

善導寺(群馬県東吾妻町)

ぜんどうじ真田幸隆(戦国武将)が岩櫃城を攻めた時、善導寺の住職が水利の秘密を教えたため落城した(落城伝説)善導寺の本堂は怪火によって全焼し、その後5回に亘って火事に遭ったため落城の祟りであるとされた『日本の伝説27 上州の伝説』(角川書店)...
出雲

雲根神社(島根県出雲市)

くもねじんじゃ退治された八岐大蛇の首がこの地に流れ着いたため、石の塚を造って祀った(創建伝説)夜な夜な塚から怪火が起こるため、素戔嗚尊の神霊を勧請すると怪異は止んださらに奇稲田姫命の社を合祀し、“石”の別名である“雲根”の名を付けた『日本の...
出雲

加賀の潜戸 新潜戸(島根県松江市)

かかのくけど しんくけど岬の突端にある海蝕洞穴佐太大神(猿田彦神)が生まれた場所とされる洞穴の中央に釣鐘岩という凹みがあり、そこにお燈明(怪火)がともることがある『日本の伝説48 出雲・石見の伝説』(角川書店)p.34島根県松江市 島根町加...
出雲

松江大橋 源助柱(島根県松江市)

まつえおおはし げんすけばしら慶長年間、大橋川に橋を架ける時に杭が流されるため、人柱を立てることにした仮橋を渡る者で、袴に横つぎを当てた最初の者であった足軽の源助を捕らえて人柱とした月のない夜の丑三つ時に、杭のそばから赤い火(怪火)が飛んだ...
南薩

竹山(鹿児島県指宿市)

たけやま天狗が棲む山とされ、夜になると頂に灯りがともり(怪光)、鳴り物や岩が落ちる音が響いた(音の怪)文化8年(1811年)、山の下に投錨した船に火の玉(怪火)が飛んできて、帆柱の上に大男が立って船員を睨んだ船員が気を失った翌朝、船の帆柱(...
北薩

長崎堤防(鹿児島県薩摩川内市)

ながさきていぼうたびたび起こる川内川(河川)の氾濫を治めるため、藩は小野仙右衛門(藩士)を奉行として堤防を造らせた失敗を繰り返したため、堤防を築く位置を示す代わりに横はぎの着物を着た者を人柱を立てることを約束した長縄を流して場所を決めた後、...