断崖

加賀

天狗壁(石川県白山市)

てんぐかべ穀物を杵(農具)でついていた時、急に杵が宙を飛んで断崖のてっぺんで臼をつくような動きをした「見ていると面白いが、やってみると辛いものなので返そう」と声がして、杵が元の場所に戻った(声の怪)天狗の悪戯だと思われ、その断崖を天狗壁と呼...
外房

お万布ざらし(千葉県勝浦市)

おまんぬのざらし八幡岬公園内にある正木頼忠の勝浦城が落城した際、幼い姫らは断崖に白布(織布)を垂らしてそれを伝い下りて難を逃れた(落城伝説)姫は後に徳川家康の側室・お万の方となった『日本の伝説6 房総の伝説』(角川書店)p.71千葉県勝浦市...
外房

おせんころがし(千葉県勝浦市)

おせんころがし強欲な領主が年貢率を上げたため領民がこれを襲い断崖に投げ落としたが、領主の娘が身代わりになっていた(孝子)領主の求愛を拒んだ娘に代わって父親を簀巻きにして断崖から投げ落としたが、娘がすり替わっていた(子女受難)継母が継子に断崖...
下越

鶴ヶ沼(新潟県阿賀町)

つるがぬま津川城主の療養のために温泉を運ぶ役目となった小姓の蔦丸は、母のために湯を汲みに来るお鶴と恋仲になった身分違いの恋のため蔦丸は城内の石牢に閉じ込められ、お鶴はひと目会おうと断崖をよじ登ったお鶴は断崖から落ちて死に、その声を聞いた蔦丸...
上越

親不知子不知(新潟県糸魚川市)

おやしらずこしらず北陸道(街道)の難所として知られる断崖平頼盛(平氏)を追って、夫人がここを通った時に、2歳になる子を波にさらわれた(子女受難)夫人は嘆き悲しみ作った和歌が、地名の由来となった親も子も互いに顧みることなく渡らねば通れない難所...
臼杵佐伯

吉作落(大分県豊後大野市)

きっさくおとし傾山の岩壁(断崖)の1つ吉作という茸採りが誤って岩壁に取り残され、最後は自ら飛び降りて命を絶った場所(教訓譚)『日本の伝説49 大分の伝説』(角川書店)p.58大分県豊後大野市 緒方町上畑
西讃

出釈迦寺 捨身ヶ嶽禅定(香川県善通寺市)

しゅっしゃかじ しゃしんがたけぜんじょう四国八十八ヶ所霊場の出釈迦寺の奥の院空海は幼少時に断崖に登り、仏門に入り人を救う願いが叶えられるか、自ら断崖から飛び降りて確かめた飛び降りた空海を釈迦如来が救い、願いが叶うことを示したとされる(神仏の...