峡東

花魁淵(山梨県甲州市)

おいらんぶち甲斐武田氏(戦国大名)が開発した黒川金山(鉱山)を閉山するにあたり、秘密が漏れるのを怖れて遊女を殺した淵の上に舞台を設けて遊女を踊らせ、頃合いを見て舞台もろとも淵に落とした(子女受難)近くを走る国道が閉鎖されたため、アクセス不能...
郡内

龍宮淵(山梨県上野原市)

りゅうぐうぶちある百姓が木を伐っていると、誤って斧(刃物)を淵に落としたので、自分も淵に飛び込んだ水底(龍宮)には美女がおり、宝珠を与え「欲しいものの名を書いて淵に投げ入れれば出してやる」と言われた(椀貸伝説)急に金持ちになったため、不審に...
佐渡

鎮目市左衛門の墓(新潟県佐渡市)

しずめいちざえもんのはか初代佐渡奉行を務めた幕臣の墓所浜で釣りをしていた時、大蛸に海へ引きずり込まれかけ、吸盤を剥がそうと自らの手の皮を削ったのが元で死んだ(事故)戸地川の淵に飛び込んだ折、底の岩の隙間に手を挟まれて手首を切り落とし助けられ...
北摂

唐船ヶ淵(大阪府池田市)

とうせんがふち呉からの渡来した呉服・穴織姉妹(渡来人)が縫工女として機織技術を伝来した折、この地に船を停めて上陸した淵現在は石碑が建つ『日本の伝説8 大阪の伝説』(角川書店)p.115大阪府池田市 新町
和泉

和泉式部恋の淵(大阪府岸和田市)

いずみしきぶこいのふち和泉式部が、思いを寄せる男性と一緒にこの淵の湧水で顔を洗ったところ、恋が成就したとされる(恋の伝説)『日本の伝説8 大阪の伝説』(角川書店)p.52大阪府岸和田市 上松町
奥能登

▲藻淵(石川県能登町)

もぶち山田の四郎右衛門は京都の公家に仕えていたが、その家の姫君は四郎右衛門を馬鹿にしたことを親に咎められ追放された四郎右衛門は姫君を伴って故郷の能登に戻り、姫は凶作対策として海藻を淵に投げ入れて繁茂させた(白滝姫)このことから藻淵と呼ばれて...
加賀

保名が淵(石川県小松市)

やすながふち保名という美しい少女がいたが、片目が不自由であった薬売り(商人)の男と懇ろになったが、薬売りは保名を棄てて余所へ向かった追いかけた保名は、水面に映える男の影を見間違えて川に飛び込んで溺死した(悲恋伝説)保名の死後、淵に片目の大蛇...
加賀

蟹淵(石川県能美市)

がんぶち下流の村の者が淵に雨乞いに来て、さらに鍬で水戸口を開いたところ、大蟹が襲ってきた村人の一人が鍬で蟹の足に傷を負わせ、蟹は「上流の村さえなければ、下流の村を押し流したのに」と言って消えたその後、村の者が温泉に湯治に行き、足に傷を持つ侍...
備北芸北

ちきり淵(広島県安芸高田市)

ちきりぶち佐々部若狭守(戦国武将)の牛首城落城の折、妻の玉手姫はちきりを手にして、城裏手の川の淵に飛び込み自害した(落城伝説)淵から音がするので若者が潜ると、下半身が蛇体の姫が機織をしており、見た若者は発狂した『日本の伝説21 広島の伝説』...
備北芸北

お仙ヶ淵(広島県北広島町)

おせんがふち女中のお仙は主の若旦那の子を産んだが、夫婦になれないため子と共に淵に入水して大蛇になった(悲恋伝説:変身譚)この淵は下流の澄合にある観音淵と繋がっていて、月に一度訪れると観音淵の水が赤く濁る(血の怪)『日本の伝説21 広島の伝説...