湧水

四万十足摺

弘法の井戸(高知県大月町)

こうぼうのいど空海がこの地を訪れた時に水を所望したが、清水がないと村の者が答えた空海が浜(浜海岸)にある岩を杖で突いたところ、真水が出るようになった(湧水)『日本の伝説22 土佐の伝説』(角川書店)p.85高知県大月町 小才角
東予

瓶ヶ森(愛媛県西条市)

かめがもり石鎚山の神(その他の神々)のところへ安芸宮島の女神(宗像三女神)がやって来たので、天真名井の水でもてなした女神は大いに喜び再訪を希望したので、石鎚山の神は近くのなだらかな山の頂上に瓶(酒器)を置いて水を溜めたこの湧水を瓶壺と呼び、...
吉野

龍泉寺(奈良県天川村)

りゅうせんじ洞川の男がある女と夫婦となって子を成したが、女の正体は龍泉寺境内の泉に棲む白蛇であった(異類婚姻譚)白蛇は泉(湧水)に戻ったが、子が乳を求めて泣くため自分の目玉を与え、両目を失ってしまった白蛇は朝夕に鐘で時を知らせて欲しいと頼み...
吉野

西行庵(奈良県吉野町)

さいぎょうあん出家した西行がこの地に庵(住居)を構え、3年間住んだとされる庵の近くには、西行が「とくとくと 落つる岩間の 苔清水 汲みほすまでも なき住居かな」と詠んだ和歌にある“苔清水”という湧水がある『日本の伝説13 奈良の伝説』(角川...
磯城高市

七ツ井戸(奈良県桜井市)

ななついど聖徳太子がこの湧水のある場所を通りがかると、一人の乙女だけがこの湧水で芹を洗い続けた話しかけた太子はその娘が聡明なのを気に入り妻とした(後の膳夫人:玉の輿)『日本の伝説13 奈良の伝説』(角川書店)p.50奈良県桜井市 安倍木材団...
磯城高市

安倍文殊院 東古墳(奈良県桜井市)

あべもんじゅいん ひがしこふん安倍文殊院境内にある古墳で、空海自作の不動明王像が置かれる閼伽井から出る湧水は知恵水と呼ばれ、この水で墨を摺ると字が上達する(技芸上達)『日本の伝説13 奈良の伝説』(角川書店)p.50奈良県桜井市 阿部
磯城高市

桜の井(奈良県桜井市)

さくらいのい深さ9尺あまり(3m弱)、径2尺2寸の井戸履中天皇が行幸した際、この井戸の湧水を飲んで称賛し、そばに桜の木を植えて愛でた大和の七つ井の1つで、桜井の地名の由来『日本の伝説13 奈良の伝説』(角川書店)p.49奈良県桜井市 谷
磯城高市

天香山神社 天の真名井(奈良県橿原市)

あまのかぐやまじんじゃ あまのまない天香山神社の境内にあるのあるで、が出たり、天岩戸神社と繋がっているとされる天照大御神が十拳剣(刀剣)をすすいだ聖なる泉とされる『日本の伝説13 奈良の伝説』(角川書店)p.48奈良県橿原市 南浦町
磯城高市

屏風杵築神社 屏風の清水(奈良県三宅町)

びょうぶきつきじんじゃ びょうぶのしみず法隆寺から橘寺に通う聖徳太子が街道の途中で馬を休めて休憩した近隣で農作業をする者の姿が目障りだろうと村人が太子のために目隠しの屏風(塀)をこしらえたこのことからこの地は屏風と呼ばれ(地名の由来)、神社...
奈良宇陀

東大寺 閼伽井屋(奈良県奈良市)

とうだいじ あかいや実忠和尚(名僧)が二月堂の修二会の際に全国の神を勧請したが、若狭国の遠敷明神(その他の神々)だけ遅参したそのため遠敷明神は、遠敷川から水を送り、二月堂下に湧水を出現させた井戸は“若狭井”と呼ばれ、この水は「お水取り」行事...