漁夫

室戸安芸

池山池(高知県室戸市)

いけやまいけ河村某という郷士(名士)が池のそばで猟をしていて、撃った鴨が池の中に落ちたので泳いで拾おうとした突然水柱が立って大蛇が姿を現したため、口に咥えていた短刀(刀剣)を水中に落としてしまった大蛇は鉄を嫌って満濃池に移り住んだが、そのた...
室戸安芸

不動堂(高知県室戸市)

ふどうどう四国八十八ヶ所霊場第26番札所・金剛頂寺が長らく女人禁制であったため、女性が代わりに参った堂宇このことから“女人堂”とも呼ばれる漁夫の女房が集まってお籠もりをし、船霊が喜ぶとされた猥歌(音曲)を歌う習慣があった(特別な奉納)『日本...
吉野

大蛇嵓(奈良県上北山村)

だいじゃぐら大台ヶ原にある断崖絶壁で、大蛇が棲むとされるある時、漁師(漁夫)が網すきに使う木を採りにきて晩飯を食べていると、不気味な中年女が現れて飯と酒を所望したまもなく同年輩の女が現れ、無言のまま2人が睨み合っている内に天地鳴動し、漁師は...
秩父

子ノ神の滝(埼玉県秩父市)

ねのかみのたき漁夫が川の淵で魚を獲っていると、いつの間にか河童が盗んでいたため懲らしめた翌朝家の前に河童が多くの魚を置いていったので後を付けると、昨日の淵のところに大きな滝が出来ていた(地形の由来)『日本の伝説18 埼玉の伝説』(角川書店)...
さいたま川口

泉福寺(埼玉県桶川市)

せんぷくじ承平の頃(931~938年)、大洪水(水害)で本堂と本尊(仏像)が流失してしまったこの本尊は下流で3名の漁夫によって拾われ、浅草寺の本尊となったとされる(創建伝説)泉福寺の本尊は江戸時代に新造され、江戸から船で一夜で遡上して到着し...
東毛

安勝寺 光明真言金亀宝篋印塔(群馬県板倉町)

あんしょうじ こんこうしんごんきんきほうきょういんとう漁夫が沼に光るもの(怪光)を見つけ、引き上げると石の亀(石像)であった宝暦7年(1757年)の洪水の時に、再び石亀が光り輝き動き出したため(動く絵や像)、宝篋印塔を上に乗せ動かなくした『...
出雲

一畑寺(島根県出雲市)

いちばたじ通称・一畑薬師坂野与市という漁夫が、赤浦の浜で仏像を見つけて家に持ち帰った夢に薬師如来が現れ、100丈の滝から無事飛び降りれば母親の目が見えるようなると言われ、成功した(夢告)仏像を背負って安置場所を探していると、3人の童子(白狐...
峡東

遠妙寺 漁翁堂(山梨県笛吹市)

おんみょうじ りょうおうどう殺生禁断の笛吹川で鵜飼をしていた勘作という漁夫が捕らえられ、簀巻きにされて処刑された(禁を犯す)勘作の幽霊が度々現れたが、旅の僧(日蓮)が河原の石に法華経を一字ずつ書いて供養して草庵を建てた(創建伝説)この物語を...
佐渡

梨の木地蔵(新潟県佐渡市)

なしのきじぞう海中に光るものがあり、漁夫が拾い上げると地蔵だったのでそれを祀った子供の病気平癒のご利益があり、願いが叶うと身代わりの地蔵を一体納める風習がある(特別な奉納)『日本の伝説9 佐渡の伝説』(角川書店)p.45新潟県佐渡市 豊田
大阪

大長寺 鯉塚(大阪府大阪市都島区)

だいちょうじ こいづか網島の漁夫が、巴紋(紋章)の鱗を持つ大鯉を淀川で生け捕って見世物にした鯉が死ぬと、大長寺の住職の夢枕に巴紋の甲冑武者が立った(夢告)武者は大坂夏の陣(大坂の陣)で討死した者で、因果によって魚となり、いまだに成仏出来ない...