灯火

さいたま川口

円乗院 おくり地蔵(埼玉県さいたま市中央区)

えんじょういん おくりじぞう酔って帰る侍の後を不審な者が付いてくるため、振り返るなり刀で斬りつけた翌朝、血の跡を追うと地蔵堂の前に辿り着き、昨夜の不審者がこの地蔵であると悟った(神仏霊験譚:神仏の諭し)寺の近くまで提灯(灯火)をかざして先導...
さいたま川口

龍燈の池(埼玉県川口市)

りゅうとうのいけ光明皇后の眼病平癒のため武蔵国を訪れた行基が、池に松明(灯火)を掲げた龍を見つけて、薬師堂を建てた皇后の眼病が治った代わりに、池に棲む魚は全て片目となってしまった(片目の魚)『日本の伝説18 埼玉の伝説』(角川書店)p.12...
郡内

留守ヶ岩(山梨県富士河口湖町)

るすがいわ大石村大火の復旧工事でやって来た幸右衛門という大工がおるすという娘と恋仲になった工事が終わり、対岸の村に住む幸右衛門会いたさに、おるすはたらい舟に乗って毎夜湖を渡った(愛着執心)100日目の夜は嵐で、来ないだろうと幸右衛門は目印の...
中越

諏訪神社 お光・吾作の碑(新潟県柏崎市)

すわじんじゃ おみつごさくのひ浪曲(話芸)「佐渡情話」のモデルとなった2人の墓佐渡で知り合ったお光と吾作は懇ろな仲となり、毎夜のように佐渡からお光がたらい舟に乗って訪ねてきたやがてお光の愛着に恐れをなした吾作は、目印としていた番神堂の灯火を...
上越

人魚塚(新潟県上越市)

にんぎょづか毎夜のように佐渡から男の元に船を漕いでやって来る女があった男は常夜灯(灯火)をともし、女はそれを目印にして船でやって来ていたある時、男は女に会うのをやめて常夜灯もともさなかったため、女は翌日死体となって浜に打ち上げられた後悔した...
豊前国東

興導寺 火燃地蔵(大分県国東市)

こうどうじ ひともしじぞう興導寺にある地蔵暴風雨(嵐)の時、住職がおさまるよう地蔵に祈願すると、風が止んだその時、境内の灯明に灯り(灯火)をつけて回る童子の姿があった翌日その足跡をたどると、祈願した地蔵の許にたどり着いた(手伝う神仏)『日本...
南信

火ともし山(長野県岡谷市)

ひともしやま恋仲だった男が諏訪湖の西へ引っ越したが、男は毎晩山で火をともすことを約束した女は酒の入った筒を持ったまま、灯火を頼りに諏訪湖の反対側から走って男に会いに来た酒の入った筒が熱くなるほど毎夜走ったが、さらに我慢できず遂に湖を泳いで渡...