特有の願掛け

能登南

腰巻地蔵(石川県志賀町)

こしまきじぞう海で沈没した船で亡くなった者の遺族が建立した地蔵船乗りとの別れを嘆いた遊女が、願掛けに腰巻(肌着)を掛けたところ、海が荒れて再会出来た(特有の願掛け)『日本の伝説12 加賀・能登の伝説』(角川書店)p.88石川県志賀町 福浦港
金沢

貴船明神(石川県金沢市)

きぶねみょうじん加賀藩の家老・村井氏(藩士)の奥方が嫉妬深く(嫉妬猜疑)、その遺言から縁切りの宮に祀られた縁切りと同時に縁結びもするが、願掛けの際には入口が異なる(特有の願掛け)丑の刻参りがおこなわれていたとされる『日本の伝説12 加賀・能...
西三河

泥打観音(愛知県豊田市)

どろぶちかんのん泥田の中に埋まっていた観音像(石仏)で、泥にまみれていることを好むとされる泥をぶつけて祈願すると願いが叶う(特有の願掛け)ある旅人が泥を洗い流したところ、急に身体が痛んで死んでしまった(禁を犯す)『日本の伝説7 愛知の伝説』...
名古屋

東充寺 へちま薬師(愛知県名古屋市東区)

とうじゅうじ へちまやくし患部をへちま(果菜)で撫で、それをへちま薬師の前で祈祷する祈祷したへちまを身代わり薬師に奉納することで病気平癒の願掛けが出来る(特有の願掛け)『日本の伝説7 愛知の伝説』(角川書店)p.26愛知県名古屋市東区 東桜
東葛飾

萬満寺 仁王門(千葉県松戸市)

まんまんじ におうもん「仁王様のまたくぐり」という特有の願掛けがあり、正月と祭礼の日に、仁王像の股をくぐると厄除けが出来る仁王門に奉納されている草鞋(履物)は子供の疱瘡除けとされ、借り受ける者が多かった(子育の俗信)『日本の伝説6 房総の伝...
大分別府

早吸日女神社(大分県大分市)

はやすいひめじんじゃ神武天皇の東征(神武東征)の折、海女の黒砂・真砂の姉妹が、海底に住む大蛸から神剣を取り上げて奉じたこの神剣(刀剣)を御神体として創建された神社(創建伝説)神剣を守る蛸を眷属(神使)とし、蛸の絵を奉納して蛸を一定期間食べな...
高松坂出

豊玉姫神社(香川県高松市)

とよたまひめじんじゃ豊玉姫が彦火火出見尊と結ばれ、鵜葺草葺不合命を産んだ場所とされる島豊玉姫が余生を過ごした地が、現在の神社のある土地とされる安産のご利益があり、奉納された子安貝(神具)で御神酒をいただくと安産になるとされる(特有の願掛け)...
西讃

一方宮(香川県観音寺市)

いっぽうぐう大野原の海岸に櫃(うつぼ舟)が流れてきて、中に小さな子供が入っていたため、三嶋神社に神として祀った(貴種流離譚)この子供は木花咲耶姫命の産んだ双子(双生児)の片方であった安産の神で、社殿下の石を1つもらって帰り、安産となると2つ...
庄内

冷岩寺 もろみ地蔵(山形県庄内町)

れいがんじ もろみじぞう冷岩寺にある地蔵毎夜酒を買いに来る坊主(僧侶)がおり、後をつけると、、酒の匂いのする地蔵があった(遊ぶ神仏)願い事があると、濁り酒(もろみ)を供えて祈願する(特有の願掛け)『日本の伝説4 出羽の伝説』(角川書店)p....
最上

今神温泉(山形県戸沢村)

いまがみおんせん別名・念仏温泉熊を追った猟師が、湯気の中に立つ阿弥陀・薬師・観音に遭遇し、発見したとされる温泉浴場の祭壇に三尊を祀り、入浴の際には灯明を供え、湯を汚さぬよう白布をまとい、念仏を唱えて湯に入る(特有の願掛け)あらゆる難病に効く...