猫檀家

熊谷深谷

昌福寺(埼玉県深谷市)

しょうふくじ檀家が離れたため衰微した頃、住職がその窮状を猫に独りごちたことがあった元有力檀家の小川家で葬儀があった時、急な雷雨で葬列が止まり、棺から遺体が消えてしまった直後に遺体が昌福寺内で見つかり、その縁で再度檀家となったが、猫が火車に化...
熊谷深谷

少林寺(埼玉県寄居町)

しょうりんじ住職の飼っていた猫は夜な夜な茶釜の蓋を叩いて踊っていたため、寺を追い出された猫は鉢形城主の死を予言し、その葬列に怪異を起こすので、数珠を投げ付けて寺の名を名乗って欲しいと頼んだ葬儀の時に棺が宙に浮いたが、住職が言われた通りにする...
峡北峡中

慈照寺 猫塚(山梨県甲斐市)

じしょうじ ねこづか寺が貧乏であった頃、猫に暇を出したところ、甲府の旗本(幕臣)の葬儀がおこなえるよう取り計らうと約束した甲府の旗本・渡辺某の葬儀の際、黒雲(火車)が棺桶をさらって慈照寺へ持ってきた(猫檀家:動物報恩譚)これを機に渡辺家は檀...
下越

岩村寺(新潟県阿賀野市)

がんそんじ住職が飼っている猫が夢枕に立って恩返しをすると言い、翌日死んだ藩の御用金を扱う岩村家では、母親の葬儀の最中に棺が宙に浮き、大騒動となっていた(火車)住職が指名されて読経すると、棺が元に戻ったため、寺に莫大な寄付をした(猫檀家)その...
洛中

称念寺(京都市上京区)

しょうねんじ通称・猫寺飼い猫が女人に化けて舞を舞っていたのを見た住職が、猫を追い出した数日後、猫が夢に出てきて「客人が来るので丁重に」と告げる(夢告)翌日、疎遠になっていた檀家の松平家の姫が亡くなり、当寺で葬儀を出すよう頼まれた境内の「猫松...