異類婚姻譚

北毛

三峰沼(群馬県みなかみ町)

みつみねぬま利根郡司・波多野経家(地方豪族)の娘の妙姫(姫君)が、夜な夜な通ってくる者のために病床に就いていた(異類婚姻譚)この地を立ち寄った緒方三郎惟栄(源平の武将)がそれを聞き、郡司の家に来たあやかしを斬った(化け物退治)翌朝血痕をたど...
石見

浮布池(島根県大田市)

うきぬののいけ池の原長者の娘が、この池のほとりで若者と出会い恋仲となったある武士が通りがかったところ、娘が大蛇に巻きつかれており、矢を射て撃退した(異類婚姻譚)娘は大蛇を追って池に飛び込み、やがて着物(衣類)だけが水面に浮かんできた(地名の...
出雲

西谷池(島根県出雲市)

にしたにいけ?藤原久太夫の下の息子が使いの帰りに雨宿りをしていると、谷女児という美女が現れて暫く話をして別れた下の息子が美女が住む西谷へ行くと侍女が出迎え、谷女児の屋敷で歓待を受け、五色の玉(宝物)を貰った(異類婚姻譚)玉の存在に気付いた久...
峡北峡中

甲斐善光寺 棟木(山梨県甲府市)

かいぜんこうじ むなぎ武田信玄が造営時に棟木(柱)に適した巨木を求め、高畑村にある柳の木を選び伐ることとなった隣村の娘のところに毎夜通っていた男があったが(異類婚姻譚)今夜限りで会えなくなると告げた男は柳の巨木の精霊であり、明日伐られて甲府...
佐渡

お竹地蔵(新潟県佐渡市)

おたけじぞうお竹という美しい娘が、鎮守の祭礼の夜からいなくなり、龍王(龍神)を祀る石のそばに下駄(履物)が置かれていた村人は龍王に見初められて海に入ったのだと言い、石の上に祠を造り、地蔵を置いて供養した(異類婚姻譚)『日本の伝説9 佐渡の伝...
佐渡

山居の池(新潟県佐渡市)

さんきょのいけこの池に棲む雄龍が、近くの寺に参拝に来たおせんという娘を見初め、人間に化けて近づいた2人は相思相愛となり、ある時男がその正体を告げたが、おせんは最早離れられず共に池に沈んだこの池の大蛇に雨乞いを祈願すると、雨を降らせる代わりに...
佐渡

乙和池(新潟県佐渡市)

おとわいけ長福寺で働く女中のおとわは、誤って女人禁制の地に入り込み、池で衣服についた泥を洗った突然池の主である大蛇が現れて嫁になれと迫り、おとわは3日の猶予を貰い寺に戻った3日後、おとわが山に入ると、白馬に乗った貴公子が現れ、馬に乗せて連れ...
河内

鈴見の松(大阪府枚方市)

すずみのまつ鈴見という男がある時傷ついた鶴を助けたが、そのすぐ後に一人の女が訪れ、いつしか一緒に住むようになった老母の死後、鈴見は女と結婚して男の子を一人もうけた(物報恩譚:異類婚姻譚)子が5歳の時に女は子を連れて山に登り、自分は天女(天人...
和泉

吉祥園寺(大阪府貝塚市)

きっしょうおんじ本尊の観音像(仏像)は、貝に乗って川をさかのぼって出現した施福寺からこの寺に移された吉祥天像は、『日本霊異記』に登場する像とされる像に恋い焦がれた優婆塞と夢の中で交わり、精液を掛けられた染みが残った(異類婚姻譚)『日本の伝説...
金沢

須々幾神社(石川県金沢市)

すすきじんじゃ鈴木三郎重家(源平の武将)の5世・新九郎は鱸を釣り上げたが、鱸が化身して妻となり子を成した(異類婚姻譚)数年後、1匹の鱸(魚類)を残して妻は龍宮に戻り、新九郎はこれを塚に埋めた新九郎は死後同じ塚に葬られたが、そこからすすきが生...