石工

磯城高市

聖林寺 子安延命地蔵(奈良県桜井市)

しょうりんじ こやすえんめいじぞう享保の頃、文春という僧侶が女人安産の大願成就のために浄財を集め丈六の地蔵を造立した造立の際、文春の夢に地蔵菩薩が現れ、但馬の石工3名に依頼するよう夢告した同じく石工たちも地蔵菩薩の夢告を受け、奈良へ向かう途...
奈良宇陀

大安寺西塔跡(奈良県奈良市)

だいあんじさいとうあと大安寺の東西両塔は黄金造りで、夜でも難波の海を照らしたため、怒った漁夫によって焼き討ちとなった西塔の礎石は長らく残されていたが、ある石工が割って掘り出そうとした間もなく割れる時に突然石から血が噴き出し(血の怪)、石工は...
中毛

岩神の飛石(群馬県前橋市)

いわがみのとびいし赤城山の噴火の際に流れてきた、高さ10m、周囲60mの巨石石工がこの石を割ろうとノミを当てたが、その場所から血が流れだし(血の出る石)、石工は急死した(祟り)『日本の伝説27 上州の伝説』(角川書店)p.42日本伝承大鑑:...
下越

大沢鍾乳洞(新潟県五泉市)

おおさわしょうにゅうどうかつて大沢嘉久馬という地方豪族が発見し、この鍾乳洞を根城にして勢力を持ったと言われる大正時代に石工が採石している最中に発見して、観光地化された『日本の伝説41 越後の伝説』(角川書店)p.103新潟県五泉市 刈場
西讃

寿覚院 石工重三郎の墓(香川県丸亀市)

じゅかくいん いしくじゅうざぶろうのはか寿覚院にあり、石工の羽坂重三郎のものと伝えられる墓所丸亀城の石垣工事の責任者であったが、完成後、石垣を容易く登る姿を見た殿様が秘密漏洩を怖れた城の二の丸にある井戸に潜らせて、その上から石を投げ入れて殺...
中信

鯉岩(長野県南木曽町)

こいいわ形が鯉が飛び跳ねているように見えるために名付けられた巨石(奇岩怪石)明治時代の大地震のために頭部が崩落したこの岩のそばで木曽義仲と巴御前が別れを惜しんだことから「恋岩」ともいう(恋野という地名の由来)鎌倉時代あるいは戦国時代の武将の...
北信

夜泣き石(長野県千曲市)

よなきいし姨捨山に捨てられた老婆が石と化し(姨捨伝説)夜泣きをしたため、西行が読経したところ、悟りを開いて血を吹いて2つに割れたという(化身した石:血の出る石)酒屋に大猫のあやかしが現れ、やがて女中が赤ん坊を産んだが、突然行方不明となり石の...
東信

鳴石(長野県立科町)

なるいし石工が割ろうと玄能で叩いたところ、山が鳴動し、火の雨が降り、石屋は死んでしまった(障る石)古代祭祀に使われた磐座であるとされる『日本の伝説3 信州の伝説』(角川書店)p.24日本伝承大鑑 長野県立科町 芦田八ヶ野鳴石