神仏霊験譚

奈良宇陀

大野寺 身代わり焼地蔵(奈良県宇陀市)

おおのでら みがわりやきじぞう名士の松山平左衛門の侍女であった小浪は、大野寺の地蔵を日頃から信心していた松山の屋敷が放火で全焼した時(火事)、小浪が犯人として捕らえられ火あぶりの刑となった小浪が炎に包まれようとした瞬間、その姿が地蔵となり、...
奈良宇陀

麻生田大明神(奈良県宇陀市)

あそだだいみょうじん別名・芦刈大明神三輪明神の母神とされ、この村の者が三輪明神の鍵元であるため、祭礼の際に必ず赴いた三輪明神で五月節供の粽(菓子)を作る時にはこの地の芦(葦)で巻く決まりであったまたその芦を刈る際には弁当(料理)を持参せずと...
奈良宇陀

法華寺 浴室(奈良県奈良市)

ほっけじ よくしつ光明皇后がこの地に寺院を建てて総国分尼寺とし、浴室を造って困窮者千人の入浴を発願した(慈善事業)最後の一人が癩病者で、皇后に身体の膿を口で吸い出してくれるよう頼んだ皇后が口を近づけると病者は阿閦仏と変じてため、法華寺に祀っ...
奈良宇陀

東大寺法華堂 執金剛神像(奈良県奈良市)

とうだいじほっけどう しつこんごうしんぞう法華堂(三月堂)で平将門調伏の祈祷をおこなっている時、神像(仏像)の髻部分が取れて、無数の蜂が飛び出して東へ行ったその後平将門は蜂に苦しめられて敗れたとも、こめかみを刺されて死んだともされるまた調伏...
川越飯能

正法寺(埼玉県東松山市)

しょうぼうじ通称・岩殿観音蝦夷征伐の途上の坂上田村麻呂が立ち寄った折、住民の願いを聞いて悪龍を退治した正法寺に祈願すると、夏にも拘わらず大雪が降った(神仏霊験譚)山に行くと一ヶ所だけ雪が積もっていない場所があり、そこが龍の住処であり、無事退...
さいたま川口

泉福寺(埼玉県桶川市)

せんぷくじ承平の頃(931~938年)、大洪水(水害)で本堂と本尊(仏像)が流失してしまったこの本尊は下流で3名の漁夫によって拾われ、浅草寺の本尊となったとされる(創建伝説)泉福寺の本尊は江戸時代に新造され、江戸から船で一夜で遡上して到着し...
さいたま川口

円乗院 おくり地蔵(埼玉県さいたま市中央区)

えんじょういん おくりじぞう酔って帰る侍の後を不審な者が付いてくるため、振り返るなり刀で斬りつけた翌朝、血の跡を追うと地蔵堂の前に辿り着き、昨夜の不審者がこの地蔵であると悟った(神仏霊験譚:神仏の諭し)寺の近くまで提灯(灯火)をかざして先導...
西毛

聖観音碑(群馬県安中市)

しょうかんのんひ川に架けられた石橋で落馬が多発したので確かめると、裏側に3体の観音像が彫られた板碑であったため、祀られた(神仏霊験譚)“おびんづる様”と呼ばれ、崇敬される『日本の伝説27 上州の伝説』(角川書店)p.109群馬県安中市 鷺宮
北毛

湯宿温泉(群馬県みなかみ町)

ゆじゅくおんせん仁寿2年(852年)、弘須法師(僧侶)が洞穴で修行を積み、大乗妙典を読誦したところ、その功徳で湧き出た温泉(神仏霊験譚)『日本の伝説27 上州の伝説』(角川書店)p.62群馬県みなかみ町 湯宿温泉
東毛

明王院 新田触不動(群馬県太田市)

みょうおういん にったふれふどう新田義貞が鎌倉攻めの挙兵をした時、一夜で越後の同族までその知らせが届いた明王院の不動明王が山伏(行者山伏)に変化して知らせを伝えたとされる(神仏霊験譚)『日本の伝説27 上州の伝説』(角川書店)p.20群馬県...