神仏霊験譚

武雄多久

女山峠(佐賀県多久市)

おんなやまとうげ借金の形に父親に売り飛ばされたおつるは遊女となり、子を孕んだために店を逃げ出して、峠を根城にして盗賊となった子を育てながら盗賊を続け、最後の仕事として老人を襲ったが、それは実の父親であった「殺されても良い」と言う父におつるが...
佐賀鳥栖

乙文殊宮 たもと石(佐賀県佐賀市)

おつもんじゅぐう たもといし文殊菩薩を祀る神社近くにあった、文殊菩薩を祀る実相院竹内坊の門前に巨石があり、住職が邪魔に思っていたある時、寺の役僧(僧侶)が「この石を貰ってもよいか」と住職に尋ね、許諾を得たその夜、役僧は衣の袖(衣類)にこの巨...
佐賀鳥栖

金の水(佐賀県鳥栖市)

きんのみず老父の病気を治す薬草を探していた息子が、山中の池のほとりで疲れて眠ってしまった夢の中で金色に輝く観音菩薩が現れ、この池の水は薬草と同じ効能があると告げた(夢告:神仏霊験譚)目が覚めた息子は水を持ち帰り、老父はそれを飲んで回復、長寿...
奈良宇陀

大野寺 身代わり焼地蔵(奈良県宇陀市)

おおのでら みがわりやきじぞう名士の松山平左衛門の侍女であった小浪は、大野寺の地蔵を日頃から信心していた松山の屋敷が放火で全焼した時(火事)、小浪が犯人として捕らえられ火あぶりの刑となった小浪が炎に包まれようとした瞬間、その姿が地蔵となり、...
奈良宇陀

麻生田大明神(奈良県宇陀市)

あそだだいみょうじん別名・芦刈大明神三輪明神の母神とされ、この村の者が三輪明神の鍵元であるため、祭礼の際に必ず赴いた三輪明神で五月節供の粽(菓子)を作る時にはこの地の芦(葦)で巻く決まりであったまたその芦を刈る際には弁当(料理)を持参せずと...
奈良宇陀

法華寺 浴室(奈良県奈良市)

ほっけじ よくしつ光明皇后がこの地に寺院を建てて総国分尼寺とし、浴室を造って困窮者千人の入浴を発願した(慈善事業)最後の一人が癩病者で、皇后に身体の膿を口で吸い出してくれるよう頼んだ皇后が口を近づけると病者は阿閦仏と変じてため、法華寺に祀っ...
奈良宇陀

東大寺法華堂 執金剛神像(奈良県奈良市)

とうだいじほっけどう しつこんごうしんぞう法華堂(三月堂)で平将門調伏の祈祷をおこなっている時、神像(仏像)の髻部分が取れて、無数の蜂が飛び出して東へ行ったその後平将門は蜂に苦しめられて敗れたとも、こめかみを刺されて死んだともされるまた調伏...
川越飯能

正法寺(埼玉県東松山市)

しょうぼうじ通称・岩殿観音蝦夷征伐の途上の坂上田村麻呂が立ち寄った折、住民の願いを聞いて悪龍を退治した正法寺に祈願すると、夏にも拘わらず大雪が降った(神仏霊験譚)山に行くと一ヶ所だけ雪が積もっていない場所があり、そこが龍の住処であり、無事退...
さいたま川口

泉福寺(埼玉県桶川市)

せんぷくじ承平の頃(931~938年)、大洪水(水害)で本堂と本尊(仏像)が流失してしまったこの本尊は下流で3名の漁夫によって拾われ、浅草寺の本尊となったとされる(創建伝説)泉福寺の本尊は江戸時代に新造され、江戸から船で一夜で遡上して到着し...
さいたま川口

円乗院 おくり地蔵(埼玉県さいたま市中央区)

えんじょういん おくりじぞう酔って帰る侍の後を不審な者が付いてくるため、振り返るなり刀で斬りつけた翌朝、血の跡を追うと地蔵堂の前に辿り着き、昨夜の不審者がこの地蔵であると悟った(神仏霊験譚:神仏の諭し)寺の近くまで提灯(灯火)をかざして先導...