祟り

中毛

岩神の飛石(群馬県前橋市)

いわがみのとびいし赤城山の噴火の際に流れてきた、高さ10m、周囲60mの巨石石工がこの石を割ろうとノミを当てたが、その場所から血が流れだし(血の出る石)、石工は急死した(祟り)『日本の伝説27 上州の伝説』(角川書店)p.42日本伝承大鑑:...
石見

吉松三霊社(島根県津和野町)

よしまつさんれいしゃ紙漉き業で成功しながら延享2年(1745年)讒言によって処刑された、村役の吉松仁右衛門親子(義民:名士)3名を祀る吉松家を妬む庄屋に買収された代官によって無理難題を突き付けられ、抗議して捕らえられた藩主の助命命令が間に合...
出雲

推恵神社(島根県松江市)

すいけいじんじゃ日御碕神社の宮司(神主)・小野尊俊の妻に懸想した藩主(大名)は、口実を設けて尊俊を隠岐へ流罪とした(冤罪)怨みに思った尊俊は呪いを仕掛け、白鷹を放って松江城に怪異を引き起こしたさらに白鷹を使って妻の許へ手紙を送ったが、その返...
出雲

毘売塚古墳(島根県安来市)

ひめづかこふん語臣猪麻呂(かたりのおみいまろ:地方豪族)の娘が浜でワニ(鮫)に足を食われて死んだ猪麻呂が復讐のために神に祈ると、多くのワニが1匹のワニを取り囲んで浜に来たので、刺し殺した腹を裂くと娘の足が出てきたので、娘の仇として切り刻んだ...
鹿児島霧島

安良神社(鹿児島県霧島市)

やすらじんじゃ京の都にいた女官の安良姫は、鷺に見とれている内に洗っていた直垂(衣類)を川に流してしまい、処刑されそうになった日頃信仰していた十一面観音の功徳によって窮地を逃れ、この地まで落ち延びてきた(落人)この地でも追っ手に怯えた姫は、安...
南薩

池王明神(鹿児島県指宿市)

いけおうみょうじん池田湖畔に人頭蛇体のものを見つけ、ある農夫が頭を切ったところ、湖に入っていったその夜農夫は急死し、その妻は病んで「龍王(龍神)を殺したからには一族死に絶えるだろう」と告げた(憑依:祟り)さらに「自分と母を祀るなら赦してやる...
北薩

岩どんの岩(鹿児島県薩摩川内市)

いわどんのいわ“岩どん”は山に棲む巨人で、特に悪いこともせず、村人に米を買うよう頼むなどして暮らしていたこの巨人が米を受け取る場所とした岩で、ここに腰掛けていたという(腰掛け石)道路を造るために何度も谷底に落としたが、翌日には元に戻っている...
峡南

高下諏訪神社(山梨県富士川町)

たかおりすわじんじゃ別名・姫宮神社北面の武士であった南部重清(地方豪族)は、後花園天皇より寵姫の浅黄の前(女官)と仙洞の名を貰い、郷里へ戻った浅黄の前は京を恋しく思い、ついに道利川に身を投げ、侍女も後を追った(子女受難)それぞれ入水した淵を...
佐渡

大膳神社(新潟県佐渡市)

だいぜんじんじゃ阿新丸を助けたことにより処刑された大膳坊(行者山伏)が祟りをなすため祀った(創建伝説)阿新丸の父の日野資朝(公家)も合わせて祀る『日本の伝説9 佐渡の伝説』(角川書店)p.42新潟県佐渡市 竹田
佐渡

武右衛門地蔵堂(新潟県佐渡市)

ぶえもんじぞうどう別名・流し場地蔵堂名主(名士)の榎武右衛門は、加茂湖の干拓を思い立ち、湖全てをなくして水田にしようと考えた(干拓地)ある夕暮れに美しい娘を送ってやろうと一緒に歩き、そのまま湖の上を渡って行ってしまった翌日湖で武右衛門の死体...