精霊

峡北峡中

甲斐善光寺 棟木(山梨県甲府市)

かいぜんこうじ むなぎ武田信玄が造営時に棟木(柱)に適した巨木を求め、高畑村にある柳の木を選び伐ることとなった隣村の娘のところに毎夜通っていた男があったが(異類婚姻譚)今夜限りで会えなくなると告げた男は柳の巨木の精霊であり、明日伐られて甲府...
佐渡

▲達者銅山跡(新潟県佐渡市)

たっしゃどうざんあと小筵山鉱山とも呼ばれる朝方、山へ登ろうとすると、美しい声が山から聞こえてきた(声の怪)山に入ると美しい女性が歩いているのが見えたので、後をつけると小筵山で消えてしまったその後鉱山が見つかったので、鉱山が早く掘って貰いたい...
佐渡

地持院の松(新潟県佐渡市)

じちいんのまつ佐渡の者が伊勢参に行くと、必ず“三日市の太夫”の家に泊まる地持院のお松と名乗る女が、路銀(貨幣)が足りないので貸して欲しいと太夫に頼んで、借りていった太夫が所用で佐渡の地持院に行き、女を捜したが見つからず、松の古木へ行くと枝に...
和泉

岸の姫松(大阪府貝塚市)

きしのひめまつ貝塚市立北小学校校庭に、切り株が残る木彫りの天女像(神像)を買ったが、その像が毎夜「帰りたい」と泣く(泣く物)そして夢に現れ、自分は和泉国の浜にある松の木の精霊であり、木のある場所へ帰してほしいと頼んだ(夢告)夢で言われた、幹...
東三河

医王寺 片葉の葦(愛知県新城市)

いおうじ かたはのあし長篠の戦いの前日、武田勝頼が医王寺の阿弥陀池に生える葦に向かって「戦に勝てば扶持をやる」と言った勝頼の夢枕に葦の精霊が現れ、大敗するので戦いを止めるように告げた(夢告:予言の怪)怒った勝頼が精霊の腕を切り落とした(脅し...
下越

石瀬の一本杉(新潟県新潟市西蒲区)

いしぜのいっぽんすぎ宿代が足りずに困っていた伊勢参の姉妹を、宿の主人が助けた主人が、お松とお杉の姉妹が住んでいると言った越後へ赴いた際に訪ねたが、そのような住人は居なかった村人が、同じ名の松と杉の巨木があることを教え、主人が行ってみると、枝...
村山

阿古耶の松(山形県山形市)

あこやのまつ藤原豊充(藤原氏)の娘・阿古耶姫(伝承の女性)が名取太郎という若者と恋仲となったが、名取は実は千歳山の松の精霊であった(異類婚姻譚)名取川の橋にするため千歳山の松の木は伐り倒されたが、いくら曳いても動かず、阿古耶姫が綱を取って動...
洛中

三十三間堂 柳の棟木(京都市東山区)

さんじゅうさんげんどう やなぎのむなぎ三十三間堂の棟木(柱)にまつわる伝説柳の精霊であったお柳は、横曽根平太郎との間に緑丸という子をもうけた(異類婚姻譚)三十三間堂の棟木探しの話を聞いたお柳は、自らの運命を知って姿を消す切られた柳の木はびく...