羽衣伝説

河内

鈴見の松(大阪府枚方市)

すずみのまつ鈴見という男がある時傷ついた鶴を助けたが、そのすぐ後に一人の女が訪れ、いつしか一緒に住むようになった老母の死後、鈴見は女と結婚して男の子を一人もうけた(物報恩譚:異類婚姻譚)子が5歳の時に女は子を連れて山に登り、自分は天女(天人...
東三河

羽衣の松(愛知県豊川市)

はごろものまつ天女(天人)が羽衣を松の木に掛けて豊川で水浴びをしていたところ、ある男が羽衣を奪い隠した天女は仕方なく男と結婚して男児を成したが、ある時羽衣を見つけて天に帰っていった(羽衣伝説)天女は乳の代わりに片葉の茶の実を残し、男児は成長...
北総

樹林寺 夕顔観音(千葉県香取市)

じゅりんじ ゆうがおかんのん夕顔を愛した平良文(地方豪族)は、死に際して息子に「我に会いたければ、夕顔の実を開けよ」と遺言した畑の夕顔の実を割ってみると、中から観音像(仏像)が現れた子孫の千葉常重に「この観音像を祀れ」と夢告があったため、樹...
内房

羽衣の松(千葉県千葉市中央区)

はごろものまつ天女(天人)が池に生える「千葉の蓮」を見に下りてきて、羽衣を松の木に掛けた領主の常将(地方豪族)は羽衣を隠すと、天女と夫婦となって子をもうけ、千葉の姓を帝から授かった(姓名の由来)天女は羽衣を見つけて天に帰ったが、常将が亡くな...
村山

天人清水(山形県尾花沢市)

てんにんすず延沢満重が子授け祈願の帰り、池で水浴びをしている天女(天人)を見つけ、羽衣を隠して天に帰れなくして妻とした子ができて7年目、夫の留守中に長櫃から羽衣を見つけた天女は、天に戻っていった(羽衣伝説)天女は、かつて水浴びしていた池のあ...
中頭

森の川(沖縄県宜野湾市)

むいぬかー奥間大親が天女(天人)が湧水で沐浴しているのを見つけ、松の木に掛かっていた羽衣を隠して、妻とした(羽衣伝説)その後天女は昇天したが、残された男児は後に察度王(琉球の名族)となった(生誕伝説)『日本の伝説2 沖縄の伝説』(角川書店)...
中頭

烏帽子井(沖縄県西原町)

ゆぶしがー天女(天人)が沐浴しているところを見つけた男が羽衣を隠したため、天女はやむなく男の妻となる子供が生まれたが、ある時子守唄から羽衣のありかを見つけ、それを身につけると子供を抱えて天に昇ったこの湧水を保護するため、茅で烏帽子のような蓋...
島尻

御宿井(沖縄県南風原町)

うすくがーある男が天女(天人)が井泉(湧水)で水浴びをしているところを見つけ、その羽衣を隠した天女は男の妻となり、一男一女をもうけ、地域のノロとして生涯を終えた(羽衣伝説)屋敷跡はデーコク(大国)と呼ばれる拝所となって、直系子孫が管理してい...
島尻

直禄井泉(沖縄県那覇市)

しぐるくがー天女(天人)が井泉(湧水)で水浴びをしているのを見かけた男(銘苅子)が羽衣を隠して、帰れなくなった天女を妻とした天女は2人の子をなしたが、ある時、この歌う唄から羽衣の隠し場所を知り、天に帰った(羽衣伝説)残された子は王府に召され...