衣類

西毛

常行院 観音堂(群馬県高崎市)

じょうぎょういん かんのんどう通称・袂観音信州伊那の長者の娘が、尼僧になろうと決めて17才の折に家出した両親がこの地で追いつき、引き戻そうとすると娘の着物(衣類)の片袖がちぎれた袂は宙を舞って寺に入り、娘の姿も消えたため、両親は諦めて帰郷し...
石見

浮布池(島根県大田市)

うきぬののいけ池の原長者の娘が、この池のほとりで若者と出会い恋仲となったある武士が通りがかったところ、娘が大蛇に巻きつかれており、矢を射て撃退した(異類婚姻譚)娘は大蛇を追って池に飛び込み、やがて着物(衣類)だけが水面に浮かんできた(地名の...
鹿児島霧島

安良神社(鹿児島県霧島市)

やすらじんじゃ京の都にいた女官の安良姫は、鷺に見とれている内に洗っていた直垂(衣類)を川に流してしまい、処刑されそうになった日頃信仰していた十一面観音の功徳によって窮地を逃れ、この地まで落ち延びてきた(落人)この地でも追っ手に怯えた姫は、安...
佐渡

本覚寺 袖ヶ沢霊蹟(新潟県佐渡市)

ほんがくじ そでがさわれいせき日蓮の説法の折、一人の美しい女性が衣(衣類)の左袖を差し出して題目を書いてもらったその女性は七面天女であり、この袖は安芸国の厳島神社(一之宮)の弁財天社に降ってきて社宝となっている『日本の伝説9 佐渡の伝説』(...
和泉

浄福寺(大阪府和泉市)

じょうふくじかつて安楽寺(現:国分寺)の奥の院で、智海上人(名僧)が修行中に尿意を催し、その小水を雌鹿が舐めた雌鹿は懐妊して人間の子供を生んだが、これが後の光明皇后とされる(生誕伝説)光明皇后は足指が鹿のような形であったため(不具者)、袋で...
内房

吾妻神社(千葉県木更津市)

あづまじんじゃ上総に上陸した日本武尊の一行が、走水で入水した弟橘媛の着物の袖(衣類)を発見して祀った日本武尊一行が姿を映して身支度した、あるいは弟橘媛の遺品の鏡を沈めたとされる鏡池がある『日本の伝説6 房総の伝説』(角川書店)p.58日本伝...
東葛飾

法華経寺 泣き銀杏(千葉県市川市)

ほけきょうじ なきいちょう開山の日常上人の養子であった日頂上人(名僧)は、日蓮の3回忌に間に合わなかったため、勘当された日常上人が危篤となったのを聞いて、日頂上人は銀杏の木の下で毎日平癒を祈願し続けた日常上人は勘当を解かなかったが、形見の小...
村山

誰袖碑(山形県村山市)

たがそでひ都で笛の名手であった外記という者(廷臣)が、罪を得て陸奥へ流され、楯岡の地で亡くなった後を追ってきた女御(女官)は、彼の病死を知って、和歌を一首詠み、形見の小袖(衣類)を手にして自害したこの悲恋伝説の歌碑が、天満宮そばにある『日本...