起源伝説

吉野

つるべすし弥助(奈良県下市町)

つるべすしやすけ浄瑠璃(演劇)の「義経千本桜」三段目の舞台となった鮨屋(店舗)つるべすし(料理)は酢でしめた鮎の腹に鮨飯を詰めたもので、鮨を入れた桶の形が井戸の釣瓶に似ていることがその名の由来(起源伝説)。『日本の伝説13 奈良の伝説』(角...
磯城高市

福住氷室神社(奈良県天理市)

ふくすみひむろじんじゃ額田大中彦皇子(親王)がこの地で猟をしていた時、氷を貯蔵する洞穴を見つけたその後仁徳天皇に氷を献上したことから、毎年宮中に氷を献上する習慣が出来た(起源伝説:行事)『日本の伝説13 奈良の伝説』(角川書店)p.76奈良...
奈良宇陀

園生姫の碑(奈良県奈良市)

そのおひめのひ笠置城が落ちた時、後醍醐天皇の愛妾(側室:女官)・園生姫が裸でこの地まで逃げ落ちた(落城伝説)姫は永住し、紅の原料となる烏梅生産のため梅の木を植林することに尽力し、月ヶ瀬梅林の始まりとなった(起源伝説)『日本の伝説13 奈良の...
磯城高市

面塚(奈良県川西町)

めんづか結崎清次(後の観阿弥:能狂言師)が御前能成功を祈願して糸井神社に参拝した天から1枚の翁面とネギ(果菜)が降ってくる夢を見て(夢告)、実際にそれらが落ちていたので塚を築いた清次はこの面を着けて能を演じて褒美を貰い、ネギは“結崎ねぶか"...
奈良宇陀

広大寺池(奈良県奈良市)

こうだいじいけ聖徳太子が稗田の里(現・大和郡山市)を巡察した時、里人が水不足で稗を食しているのを哀れに思ったそこで少し離れた場所で杖を突いて水を出して池を造ったそのため広大寺池の水の権利は、池から離れた稗田のものとなった(起源伝説)『日本の...
東毛

尾曳稲荷神社(群馬県館林市)

おびきいなりじんじゃ子狐を助けた赤井照光(戦国武将)の許へ親狐が現れ、尾を引いて城の縄張りを示した(動物報恩譚)これに基づき館林城が建設されたとされる(起源伝説)『日本の伝説27 上州の伝説』(角川書店)p.24群馬県館林市 尾曳町
東毛

白瀧神社(群馬県桐生市)

しらたきじんじゃこの土地出身の山田男が京の公卿の屋敷に下男として奉公していると、娘の白瀧姫(姫君)が和歌で揶揄してきた山田男は見事に返歌したため姫と相思相愛となったが、2人の仲がばれて姫は追放された(貴種流離譚)姫を伴って故郷に戻ると、2人...
出雲

お長畑(島根県雲南市)

おちょうばたけ?彦右衛門・お長の夫婦は伊勢参の折に煙草を初めて見て、それを自分たちで栽培しようと決めた帰りの道中で煙草農家に無理を言って種を分けてもらい、栽培に成功した(起源伝説)出雲で初めて煙草栽培した畑をお長畑と呼び、顕彰碑が建つ『日本...
峡南

八処女神明宮(山梨県市川三郷町)

やおとめしんめいぐう甲斐源氏・源義清の家臣として京より来た甚左衛門は紙の製法に熟達しており、この地にそれを伝授したその後、市川和紙として広く知られるようになった(起源伝説)甚左衛門は死後紙明社に祀られ、それが神明社と改称、さらに八乙女神社と...
峡北峡中

酒折宮(山梨県甲府市)

さかおりみや日本武尊が東征の帰途、この地に滞在した時、御火焚の者と歌(和歌)のやりとりをしたこのことから連歌発祥の地とされる(起源伝説)『日本の伝説10 甲州の伝説』(角川書店)p.37日本伝承大鑑:山梨県甲府市 酒折