起源伝説

加賀

行善寺 妙林柿(石川県白山市)

ぎょうぜんじ みょうりんがき日蓮宗の日像(名僧)が老女に一夜の宿を借り、渋柿を焼いて供された翌日老女は出家を願い出て許され、日像は出立の際に「信心が深ければ大樹となる」と昨夜の柿の種を植えた数年後、種が焼けたように半分黒い柿の実が成って、出...
備後

浮鯛浮幣神社(広島県三原市)

うきたいうつぺいじんじゃ神功皇后がこの浦に滞在し、海に酒を注ぐと酔った鯛が浮き上がった(浮鯛現象:自然現象)地元の漁夫がそれを獲って献上したところ、神功皇后から“浮鯛抄”という全国での漁労権の証を賜った(起源伝説)毎年4月、浮鯛現象がある時...
大分別府

白水鉱泉(大分県由布市)

しらみずこうせん黒岳に入った猟師が道に迷い、一軒の家に泊めてもらった(異界)夜中に天狗の餅つきを見たため、一夜のはずが実際には罰で1年間眠っていた米のとぎ汁を流すので、それを目印に里へ下りるよう天狗に言われた家に帰ると自分の1周忌の法要がお...
高松坂出

糸より神社(香川県高松市)

いとよりじんじゃ平家の落人(あるいは後醍醐天皇の内親王)であった姫君がこの地に流れ着いた生活のため頭にタライ(桶樽)を乗せて魚を売りに出たところよく売れたので、多くの女性が真似をした高松の魚行商である「いただきさん」(商人)の発祥とされ、神...
村山

白山神社 お里様(山形県大石田町)

はくさんじんじゃ おさとさまお里という娘が道に迷い、この集落に身を寄せることになったお里は村人に箕(農具)の作り方を教え、その製法は村外不出となって伝わった(起源伝説)後に亡くなったお里は、大里神として白山神社に祀られた『日本の伝説4 出羽...
中頭

野国総管宮(沖縄県嘉手納町)

のぐにそうかんぐう「野国総管」は野国村出身の総管という役職にあった官吏のこと中国から甘藷(さつま芋)を初めて琉球に移植した人物を祀る(起源伝説)墓が嘉手納マリーナ(米軍基地内)にある『日本の伝説2 沖縄の伝説』(角川書店)p.64沖縄県嘉手...
島尻

受水走水(沖縄県南城市)

うきんじゅ はいんじゅ1羽の鶴が稲穂を咥えて飛んでいたが、暴風によってカラオカワ(浜川御嶽)に落ちた開闢神アマミキヨ(琉球の神)が芽の出た稲を見つけ、この地に植え替えて育てた沖縄で最初に出来た田とされる(起源伝説)『日本の伝説2 沖縄の伝説...
島尻

伊敷浜(沖縄県南城市)

いしきはまこの浜(浜海岸)にニライカナイから白い壺が流れ着いた聖地壺の中には五穀の種子が入っており、この種から沖縄の農耕が始まったとされる(起源伝説)『日本の伝説2 沖縄の伝説』(角川書店)p.39沖縄県南城市 知念久高
島尻

内金城御嶽(沖縄県那覇市)

うちかなぐしくうたき妹が結婚した後、一人となった兄は鬼となり、人を喰うようになった話を聞いた妹は、鉄片の入った餅を作って鬼に食べさせたさらに妹は月経中の性器を晒して「下の口は鬼を喰う口だ」と迫り、鬼は崖から落ちて死んだ(化け物退治)旧暦12...
山城

美女石(京都府宇治田原町)

びじょいし禅定寺の裏山にある一人の娘が里に現れ、ころ柿(食品食材)の製法を教えた(起源伝説)娘は禅定寺の本尊の化身であり、裏山の石の上に顕現したとされる(影向石)『日本の伝説1 京都の伝説』(角川書店)p.98京都府宇治田原町 大字禅定寺