からたにのたき
- 佐喜浜の庄屋の娘の許に夜な夜な訪れる若者があり、不審に思った娘は着物の襟に針(裁縫道具)を刺して若者を見送った
- 針に通した糸をたどると唐谷の滝の雄滝に着き、そこで母子の大蛇が会話するのを見た(異類婚姻譚)
- 子蛇は針を刺されて間もなく死ぬが、娘の胎内に子が残ると言い、母蛇がそれを流されては困ると話した
- 話を聞くとすぐに家に戻り、3月の桃酒・5月の菖蒲酒・9月の菊酒を飲むと、盥7杯分の小蛇が流れた
- その後蛇の祟りを怖れて、“おんばさま”と呼ばれる小祠を建てた
『日本の伝説22 土佐の伝説』(角川書店)p.23
高知県室戸市 佐喜浜町


