おくだすてしのいけ
- 役行者の母・刀良売(とらめ)がこの地で療養していた折、池にあった金色の蛙に篠萱(笹)を投げたところ片目を損じた
- 直後に池にあった五色の露も一茎二花の蓮も消え失せ、母は病が重くなって亡くなった
- 役行者は吉野の金峰山に赴いて、蛙の追善供養をおこない、母の菩提を弔った
- 7月7日に吉野の山伏がこの池の蓮の花を摘み、金峰山の拝所に供える蓮華会の祭礼がおこなわれる
- また7月7日には吉野で「蛙飛び」の祭礼がおこなわれ、今もこの池の蛙は片目であるとされる(片目の魚)
『日本の伝説13 奈良の伝説』(角川書店)p.112
奈良県大和高田市 奥田


