神仏の加護

嶺北仁淀川

市野々大師堂(高知県土佐市)

いちののだいしどう元禄の頃、この地で宿を営む新介のところに泊まった反物売り(商人)が殺され、新介が捕らえられた(冤罪)新介は無実を訴え、1ヶ月のうちに真犯人を捜すよう特別に解き放たれた新介は山を越えた観音堂へ30日間の願掛けをおこない、その...
嶺北仁淀川

豊楽寺薬師堂(高知県大豊町)

ぶらくじやくしどう天明(1781~1788年)の頃、本山郷で幼子が行方不明となり、鷲に攫われたと噂になったその後薬師堂(堂宇)あたりで攫われた子が遊んでいるのが見つかり、薬師如来の加護(神仏の加護)と評判となった(珍事)『日本の伝説22 土...
吉野

大蛇嵓(奈良県上北山村)

だいじゃぐら大台ヶ原にある断崖絶壁で、大蛇が棲むとされるある時、漁師(漁夫)が網すきに使う木を採りにきて晩飯を食べていると、不気味な中年女が現れて飯と酒を所望したまもなく同年輩の女が現れ、無言のまま2人が睨み合っている内に天地鳴動し、漁師は...
生駒葛城

観音寺 矢除身替観音(奈良県香芝市)

かんのんじ やよけみがわりかんのん楠木正成が赤坂城落城の際に落ち延び、ここで休息している時に左脇を矢で射抜かれた(落城伝説)しかし矢は観音寺の御札に当たって、正成は無傷であった(神仏の加護)観音寺へ行くと、本尊の十一面観音像(仏像)の左脇か...
磯城高市

壺阪寺(奈良県高取町)

つぼさかでら浄瑠璃(演劇)の演目「壺阪霊験記」の舞台となった寺院座頭(不具者)の沢市の妻・お里は3年間壺阪の観音へ眼病平癒を日参していたが、沢市は妻の不貞と疑っていた真相を知った沢市は共に祈願に壺阪へ行くが、満願の日に妻の労苦を思い自ら谷へ...
川越飯能

地福寺 枕返し地蔵(埼玉県和光市)

じふくじ まくらがえしじぞう尊恵僧正(僧侶)は白子の宿で急な病によって亡くなってしまったが、3日後に生き返った(生き返り:神仏の加護)それまで北枕であったのが西に頭を向けた状態で蘇生し、夢で持仏の地蔵菩薩が現れて地獄から戻ることが出来たとし...
川越飯能

子ノ権現天龍寺(埼玉県飯能市)

ねのごんげんてんりゅうじ紀伊国で子の年・子の月・子の日・子の刻に生まれた子ノ聖(名僧)が創建した(生誕伝説)山を開く際、ここに棲む鬼が火を放ったが、十一面観音が龍に化身して火を消した(創建伝説:神仏の加護)聖が昇天する時、かつて火によって足...
川越飯能

影隠地蔵(埼玉県狭山市)

かげかくしじぞう木曽義仲の嫡男・義高が鎌倉から脱出して逃亡した時、この地蔵の影に隠れて追っ手の追跡を逃れた(神仏の加護)元は木造の地蔵であったが、明治7年(1874年)以降石像となった『日本の伝説18 埼玉の伝説』(角川書店)p.68埼玉県...
石見

甘南備寺(島根県江津市)

かんなびじある年、大雪のため里へ下りられなくなり、多くの僧を賄う食糧(食品食材)が尽きた飢えで苦しんでいると大鹿が現れたので、それを打ち殺して飢えを凌いだ大鹿は本尊の虚空蔵菩薩(仏像)の姿となり、鹿賀まで歩いていった(神仏の加護)『日本の伝...
佐渡

風島弁天(新潟県佐渡市)

かざしまべんてん村長の息子が眼病にかかり、この弁財天に21日間祈願を続けたが一向に良くならなかった絶望した息子は巨岩から飛び降りたが、風に吹き上げられて赤泊の莚場に着地した(神仏の加護)その後眼病は完治し長寿を全うした『日本の伝説9 佐渡の...